awsの運用にかかる費用の特徴と種類

awsを導入して運用を続けていくためにはどのような種類の費用がかかるのでしょうか。想定していなかったタイミングで費用が発生したり、導入前には気付いていなかったところで莫大な費用がかかったりするのが不安になる場合もあります。

この記事ではawsの運用をしていく上で負担しなければならない費用の種類と特徴を解説します。

⇒awsを運用した場合のメリットや効果的な利用方法などを詳しく紹介

awsの運用にはサーバー構築費用はかからない

サーバーを運用していくためには導入費用が高くて大変だということが昔からよく言われています。IT革命が起こり、インターネットがよく用いられるようになった頃はサーバーの構築費用が莫大でなかなか手が出せませんでした。

現在でも数百万円程度の予算を組んでおかなければサーバー構築は困難です。しかし、awsの運用をする場合にはサーバー構築費用はかかりません。awsではアマゾンが提供しているサーバー上の領域を利用できる仕組みになっているからです。

いわゆるクラウドサーバーとほぼ同じ仕組みになっているため、自社サーバーを構築する必要がないのです。しかし、awsの導入や運用にかかる費用は決して少ないわけではありません。導入や運用の仕方によっても違いがあるので注意しましょう。

awsの運用にかかる費用とは

awsの運用にかかる費用は大きく分けるとawsの利用費用、導入時の環境構築費用、運用中の監視費用の三つです。

これ以外にも細々とした費用負担があるのは確かですが、この三つがawsの運用における三大コストとなるので詳細を確認しておきましょう。

awsの利用費用

運用の仕方によっては莫大な金額になる場合があるのがawsの利用費用です。クラウドサーバーサービスでは月額料金が固定されているケースが多いですが、awsの場合には固定制ではありません。

awsの提供するサービスをどのくらい利用したかによって料金が決まる課金システムが設定されています。例えば、ストレージならどのくらいの領域を使用したか、どのくらいのデータの出し入れをしたかによって料金が変動する仕組みになっているのがawsの特徴です。

エラスティックなシステムになっているため、ストレージが不足しても自動的に拡張してくれるメリットはありますが、使い方をきちんと統制しないと費用がどんどんかさんでいくようになります。サービスごとにどのような課金システムになっているかを詳しく確認しておかないと、莫大な費用が発生してしまうこともあり得ます。

利用費用は最初はいくらかかるかを予測するのが難しいため、およその予算を組んでおくしかないでしょう。利用しながらルールを作って無駄なデータのやり取りをなくしたり、aws上に保管するデータを制限したりすると費用の削減が可能です。

ただ、あまり使わないルールにしてしまうとawsを導入した意味が半減してしまいます。どのような運用ルールにするかは慎重に検討し、適宜変更しながら最適化を図ることが大切です。特に社内利用が多い場合にはルールによる統制をすれば費用をうまくコントロールできます。

awsの環境構築費用

awsを利用するためには割り当てられた領域に環境を構築しなければなりません。少なくとも、awsの導入時には環境構築費用の負担が発生します。その後も新たにプラットフォームを立ち上げたり、利用するアプリを変更したりするときには環境構築費用が発生する可能性があるでしょう。

環境構築費用は広い意味での費用で、社内のリソースを使って構築できる場合には費用負担が発生するわけではありません。社内リソースが環境構築に業務時間を割いた分だけ、他にしわ寄せがあるという意味では残業代が発生する可能性はあるでしょう。

社内リソースで環境構築が可能なら、運用開始後も適宜プラットフォームを変更することもできて便利で、費用負担も抑えられます。しかし、社内リソースでは環境構築が難しいという場合には外注をせざるを得ません。awsの環境構築費用はどのくらいの規模の環境を作るかによっても違いがありますが、五十万円から五百万円くらいが相場になっています。

高度な環境構築をして多彩な機能を生かしていこうとすると、サーバー構築と同じくらいの費用がかかることもあるので注意しましょう。同じ内容の環境構築を外注したとしても、依頼先によって費用は大きく異なります。専門業者に依頼すると信頼性が高いですが、費用を抑えるのが目的ならフリーランスエンジニアに依頼することも可能です。

予算に応じて依頼先をよく検討して外注するのが大切です。

awsの監視費用

awsの運用時のランニングコストとなるのが監視費用です。サーバー監視はawsの環境を安定して利用できるようにするための必須業務です。サーバー監視を怠ってしまうと障害発生リスクが高くなり、業務を停止せざるを得ない状況になりかねません。

サーバー監視にかかる費用は社内リソースで対応するか、外注するかによって大きく異なります。社内で対応する場合にも、今までサーバー運用をしていなかった場合には新たにエンジニアを起用しなければならないでしょう。

正社員やアルバイトを雇うなら採用費と人件費がかかります。派遣エンジニアを利用するケースもありますが、長期的に働いてもらえないことを考慮して正社員を選んでおくのが無難でしょう。また、外注の場合にはサーバー監視業者を選ぶか、フリーランスエンジニアに委託するかを選べます。

環境構築の場合と同様に費用を抑えるならフリーランスエンジニアが優れていますが、安定して高い水準のサービスを受けられる点では業者の方が安心です。監視の精度を高めるには有人監視が必要になりますが、有人監視を常に行ってもらうには複数人のエンジニアが必要です。

そのため、有人監視をしてもらうためには業者に依頼する必要があることも念頭に置いて、依頼先をどちらにするかを決めるのが大切です。《参考元:aws運用代行

予算が潤沢にあるのなら業者と相談して、自社に合っている監視体制を整えてもらうのが安全策でしょう。

awsの運用費用を考慮して予算を立てよう

awsの導入時点ではサーバー構築費用のような大きなコストはかかりません。しかし、awsの利用に際しては課金システムがあるので、使えば使うほど費用負担は大きくなります。また、awsの導入時点では環境構築費用がかかり、ランニングコストとしては監視費用の負担があります。

このような全体を理解した上で予算を立てるようにしましょう。